一日目
普段。例の彼女が宣伝している商品。
ホットスナック。揚げ物やこの時期だからおでん。
狙って、例の彼女の手から何か適当に一杯買ったんだ。
コンビニで買うには、一杯の商品。
おまけにコーヒーもね?
それを、ゆっくり、ゆっくりと例の彼女は、かき混ぜていたんだ。
自分は、あれ程ゆっくりとコーヒーを混ぜる人見た事が無い。
その様子を見て確信を増したんだ。
絶対に例の彼女は、自分の事が本当に好きなのだろうとね?
そして、自分が例の彼女の事が本当に好きな事を知っていると確信した。
声を掛けさせる為、そのような時間稼ぎをしているのを確信した。
とても、いじらしい。とても可愛い子だよね?
その様子を見て、自分は、その土地を離れる事を伝える事は、出来なかったし
告白も連絡先も教える事は、出来なかった。
自分は、その子の事を何も知らないし、まともに話した事も無い。
その時は、近所の子だと思っていたんだ。